バセンジー
中央アフリカのコンゴ盆地で狩猟に使われてきた中型犬。吠える代わりにヨーデルのような声を出し、抜け毛と体臭がほとんどない一方、猫のように独立心が強く脱走も得意な扱いにくい犬種です。
- 体重
- 9.5–11 kg
- 寿命
- 13–14 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
バセンジーは中央アフリカのコンゴ盆地一帯で、猟師の先を進んで獲物を網へ追い込む役目を担ってきた犬です。静かに動く必要があったため首に木製の鈴を付けて位置を知らせたという記録が残っています。喉頭の構造が他の犬と異なり、通常の吠え声ではなくヨーデルのような独特の声を出します。
ここでよく誤解されますが、バセンジーは吠えない犬であって静かな犬ではありません。興奮するとかなり大きな声を出します。
運動と遊び
運動は1日1時間ほどの散歩と遊びで足りますが、この犬種が本当に必要としているのは頭を使う時間です。退屈すると自分で仕事を作り、その結果はたいてい破壊行動になります。特に脱走が得意で、ドアノブを開けたり柵を登ったりする個体も珍しくありません。
小動物を追う本能も強いため、囲いのない場所でリードを外すのは避けてください。しつけが難しいのは知能ではなく、そもそも人に従うことへの関心が薄いためです。反復練習はすぐ飽きるので、短くゲームのように、価値の高い報酬で進めるのが現実的です。
被毛と日常のお手入れ
手入れは犬種の中でも最も簡単な部類です。短く細い被毛で抜け毛が非常に少なく、猫のように自分の体を舐めて整える習性があるため犬臭さもほとんどありません。週1回軽く拭く程度で足り、シャンプーの頻度も低くて済みます。
迎える前に確認すること
見落とされやすい点が三つあります。ひとつは寒さへの弱さです。下毛がほとんどないため、日本の冬は防寒着が前提になり、雨の日は外に出たがらない個体も多いです。
次に、メスの発情が年1回であるなど、他犬種と異なる生理的特徴があること。最後に健康です。腎臓の尿細管に障害が出るファンコニ症候群がこの犬種でよく知られ、遺伝子検査があるので親犬の検査歴を必ず確認してください。
進行性網膜萎縮、甲状腺機能低下症、遺伝性の溶血性貧血も報告されています。
住環境と世話の計画
日本の住環境では、体格が中型で吠え声も少ないため集合住宅との相性は悪くありません。ただし留守番が長いと退屈が破壊行動に変わるので、噛むおもちゃや知育トイを用意してください。網戸やベランダの隙間、玄関の施錠は毎回確認する習慣をつけましょう。
夏の暑さ自体は比較的耐えますが、高湿度の日中は他の犬種と同じく無理をさせないでください。