ブラッドハウンド
犬界でもっとも精密な嗅覚を持つ大型の追跡犬です。匂いを捉えると呼び声が届かなくなり、 40kgを超える力で引くため、リード管理と毎日の長い散歩が 暮らしの中心になります。
- 体重
- 36–50 kg
- 寿命
- 10–12 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
ブラッドハウンドはベルギーやフランスの修道院で改良された追跡専門の犬種です。 何世紀にもわたって人や家畜の足跡をたどる仕事だけを続けてきており、その嗅覚は アメリカでこの犬がたどった経路が法廷証拠として扱われた例があるほど精密です。 顔のたるんだ皮膚と長く垂れた耳も飾りではなく、地面から立ち上る匂いの分子を 鼻のまわりに集める構造だと考えられています。
性格と暮らし方
性格は温和で人に友好的ですが、飼いやすいという意味ではありません。理由は匂いです。 足跡を捉えた瞬間に周囲の刺激が遮断され、その状態で40〜50kgの犬が前に出れば 成人でも支えきれません。
完全に囲われた場所以外でリードを外してはいけませんし、 体重が増える前の子犬期に横について歩く練習を終えておく必要があります。
運動と遊び
運動は1日2回、1回45〜60分以上が目安で、速さより鼻を使わせることが重要です。 散歩に足跡探しを組み込んだり、家でおやつを隠して探させたりすると、同じ時間でも 満足度がまったく違います。一方で成長期に関節を酷使しないよう、18か月頃までは 長距離のジョギングや繰り返しのジャンプは避けてください。
被毛と日常のお手入れ
被毛は短くブラッシング自体は簡単ですが、手間は別のところにあります。よだれが非常に 多く壁や服にまで飛ぶため各部屋にタオルを置くことになりますし、垂れた耳は通気が悪く 外耳炎を起こしやすいので週1〜2回の清掃が必要です。顔のしわと下がったまぶたも 毎日確認しましょう。
健康面で確認すること
健康面で最優先は胃拡張胃捻転です。胸の深い超大型犬は発症率が高く、数時間で命に 関わります。食事は1日2〜3回に分け、食後1時間は激しい運動を避け、夜間対応の 動物病院の場所を先に調べておいてください。
股関節・肘関節形成不全、眼瞼内反症や 外反症も多く見られます。
住環境と世話の計画
日本ではまず大型犬可の住まいを確保できるかが問題になります。低く遠くまで届く声は 集合住宅の壁を越えやすく、よだれの多さも共用部で気を使う要因です。庭のある一戸建てが 現実的な選択になります。
夏はしわと耳の内側が湿気を含んで感染しやすく、体が大きい ぶん熱も抜けにくいので、日中の散歩を避け室内の冷房を確保してください。