スピノーネ・イタリアーノ
イタリアの古い鳥猟犬で、茨の茂みや冷たい湿地をゆったりした速歩で探し続けてきました。猟犬としては落ち着いた気質ですが、30キロ台の体格と、水を垂らす口ひげが付いてきます。
- 体重
- 28–37 kg
- 寿命
- 10–12 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
スピノーネ・イタリアーノは、イタリアで古くから使われてきた鳥猟犬です。ほかの犬が嫌がる密な茨の茂みや冷たい湿地に入り込む役目を担ってきました。全力で駆ける犬ではなく、落ち着いた速歩で長く歩き続け、猟師の視界から離れないという働き方をします。
その習性が、家庭では人にぴったり付いて回る性格として残っています。
運動と遊び
運動量は同じ体格の猟犬のなかでは穏やかなほうです。1日1時間ほどを朝夕に分け、その一部を匂いを嗅いで探索する時間に充てると満足します。ただし穏やかというのは少なくてよいという意味ではありません。
運動が足りない日は室内で物をくわえて歩き回り、人につきまとって要求します。
被毛と日常のお手入れ
被毛は硬いワイヤーコートで、眉と口ひげが目立ちます。週1〜2回のブラッシングで死毛を取り、年に2〜3回は手で抜いて毛質を保ちます。バリカンで刈ると毛が柔らかくなり撥水性が落ちるため避けてください。
日常で実際に手間になるのは口ひげです。水を飲むたびにびしょ濡れになり、そのまま歩いて床に水を落とすので、水入れの下にマットを敷き、食後にひげを拭く習慣が要ります。よだれもある程度出る犬種です。
迎える前に確認すること
初めて飼う人が見落とすのは、見た目に反した気持ちの繊細さです。大きな声や強い叱責ですぐに萎縮し、一度心を閉じると訓練の進みが遅くなります。トイレの完成がほかの犬種より遅いこともよくあります。
健康面では股関節形成不全、この犬種で遺伝子検査ができる小脳失調症、まぶたが内側や外側に反る眼瞼疾患、胸の深い大型犬に多い胃拡張胃捻転を確認しておいてください。
住環境と世話の計画
日本では夏と住まいが現実的な課題になります。厚いワイヤーコートは高温多湿と相性が悪いので、真夏の日中の散歩は避け、室内に涼しい居場所を用意してください。大型犬可の物件が限られるうえ、30キロ台の犬が毎日フローリングを歩くことになるので、動線に滑り止めのマットを敷き、成長期は階段の上り下りを減らして関節の負担を抑えましょう。