ウィペット
イギリス北部の労働者たちがウサギ猟と週末の競走のために作った中型のサイトハウンドです。 室内では驚くほど静かですが、週に数回は思い切り走れる場所が必要で、 被毛が薄いため冬は服が欠かせません。
- 体重
- 11–19 kg
- 寿命
- 12–15 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
ウィペットは19世紀イギリス北部の炭鉱町や工場町で生まれた犬種です。グレーハウンドを 飼う余裕のない人々が、小さな体でウサギを捕り、週末には競走もできる犬を求めた結果が いまのウィペットです。獲物を目で見て一気に加速して追う猟法なので、持久力ではなく 瞬発力に最適化された体をしています。
ここから二つのことが説明できます。一つは室内での 静けさで、日中のほとんどを毛布にくるまって眠り、ほとんど吠えません。もう一つはリードです。
遠くで動くものを見ると呼び声より先に目が反応するため、囲いのない場所でリードを外すのは 安全な選択とは言えません。
運動と遊び
運動は1日2回30〜45分の散歩に加えて、週に2〜3回、安全に囲われた場所で全力疾走できる 機会を作る構成が理想です。数分きちんと走れば満足する犬なので、時間より質が重要です。 日本では条件を満たす場所を見つけるのが課題になるので、フェンスのあるドッグランを 事前に確保しておくことが実質的な準備になります。
被毛と日常のお手入れ
被毛の手入れはほとんど負担になりません。短く細いシングルコートで抜け毛も少なく、 体臭も控えめなので、週1回ラバーミトンでこする程度で十分です。そのかわり薄い皮膚と 少ない体脂肪が別の手間を生みます。
寒がりなので秋の終わりから散歩用の服が必要ですし、 硬い床で寝るとひじや腰に胼胝や褥瘡ができやすいため厚めのベッドが必須です。 皮膚が薄く、金網や枝で簡単に裂けてしまう点も覚えておいてください。
健康面で確認すること
健康面で必ず知っておくべきは麻酔です。サイトハウンドは体脂肪が少なく薬物の代謝も 異なるため、一般的な麻酔プロトコルでは覚醒が遅れることがあります。処置の前に サイトハウンドであることを担当獣医師に必ず伝えてください。
ほかに心雑音や不整脈、 甲状腺の数値が一般的な基準値より低く出る特性が知られています。
住環境と世話の計画
日本の住宅事情との相性は、サイトハウンドの中でもっとも良い部類です。体格が過大でなく 吠えも少なく、室内の活動量が低いためです。課題は走らせる場所の確保、冬の防寒、 そして滑るフローリングの三つです。
瞬間的に加速する犬なので、フローリングで滑ると 脚を痛めやすく、よく通る動線にマットを敷いておくと安心です。