クランバー・スパニエル
スパニエルのなかで最も重く、ゆっくり働くよう作られた英国原産の猟犬。室内では静かですが、抜け毛とよだれが多く、胴長で重い体格ゆえに関節と暑さに弱い犬種です。
- 体重
- 25–39 kg
- 寿命
- 10–12 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
クランバー・スパニエルは英国ノッティンガムシャーの猟場の名に由来する犬種で、スパニエルのなかでは最も重く、胴が長く低い体型をしています。ほかのスパニエルが素早く茂みを掻き分けるのに対し、クランバーは数頭で歩く速さのまま丁寧に探し、鳥を押し出す方式で働いてきました。この作業リズムがそのまま家庭での気質になっています。
静かで興奮が長引かず、一緒に暮らしていて非常に落ち着いた犬です。
運動と遊び
運動量は少なめで、1日2回、平坦な道を30分ずつで足ります。ただし運動を省いてよい犬という意味ではありません。この犬種の最大の健康リスクは肥満で、増えた体重は長い背中と短い脚にそのまま乗ります。
フードは必ず計量し、おやつはその日の給餌量から差し引いてください。成長期は階段の上り下りと飛び降りを控え、滑るフローリングにはマットを敷きます。
被毛と日常のお手入れ
被毛は白地にレモンやオレンジの斑が入る密なダブルコートです。トリミングは不要ですが抜け毛は多く、週2〜3回のブラッシングが基本で、換毛期はさらに頻度を上げる必要があります。加えてよだれが多い犬種です。
緩んだ口唇の構造によるものでしつけでは減らせないため、水飲み場やソファ周りにタオルを置く暮らしになります。
迎える前に確認すること
初心者が見落とすのは目と暑さです。まぶたが緩い構造のため眼瞼内反・外反や慢性の結膜炎が多く、目やにや充血を定期的に確認する必要があります。そして体が重くマズルも短めなので放熱の効率が低く、日本の高温多湿な夏は危険です。
7月から8月の日中の散歩は避け、早朝と日没後に移してください。ほかに股関節形成不全と椎間板疾患が知られています。
住環境と世話の計画
日本の集合住宅では吠えによる問題は少ない犬種ですが、30kgを超える大型犬のため共用部の移動が毎日の課題になります。物件の条件を先に確認し、夏は室内の冷房を切らさないでください。湿度の高い時期は顔のしわと耳の内側の水分を拭き取る習慣が皮膚炎を大きく減らします。