コッカー・スパニエル
鳥猟を手伝う中型犬として作られた犬種。人の指示に素直に従う一方で、垂れ耳の手入れ、六〜八週ごとのトリミング、一日一時間以上の運動が一生続く。
- 体重
- 12–15 kg
- 寿命
- 12–15 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
イギリスで藪の中から鳥を追い出し、撃ち落とされた獲物を回収する役目を担ってきた猟犬である。犬種名はその鳥の名に由来する。常に人のそばで指示を確認しながら動く仕事だったため、今も飼い主の顔をよく見て、物をくわえて運ぶ遊びを好む。
逆に、一頭で長時間過ごすのは得意ではない。日本では毛量の多いアメリカン・コッカー・スパニエルの知名度が高いが、体高がありマズルの長いイングリッシュ系も流通しているので、迎える前にどちらの系統かを確認しておきたい。
運動と遊び
運動は一日一時間以上が目安になる。朝夕の散歩に加えて、おやつを鼻で探させるノーズワークやボールの持ち帰り遊びなど、鼻と口を使う活動を組み合わせると落ち着く。歩かせるだけで頭を使わせないと、家の中で物を噛んだり吠えたりする方向にエネルギーが向かう。
被毛と日常のお手入れ
手入れの負担は想像より重い。耳・脚・お腹の飾り毛が伸びて絡みやすく、週三〜四回のブラッシングと六〜八週ごとのトリミングが一生続く前提だ。数週間放置すると脇や耳の後ろがフェルト状に固まり、結局短く刈るしかなくなる。
迎える前に確認すること
初心者が最もつまずくのは外耳炎である。重い垂れ耳が耳道をふさぐため、シャンプーや水遊びのあとに耳の中を乾かさないとすぐ炎症と臭いが出る。目では白内障や進行性網膜萎縮が知られ、食欲が旺盛なので肥満にもなりやすい。
フードやおもちゃを守ろうとする個体もいるため、子犬のうちに食器のそばで良いことが起こる経験を積ませておくとよい。
住環境と世話の計画
日本の住環境では、梅雨と真夏の湿度が垂れ耳にとって最悪の条件になる点をまず押さえたい。六月から九月は耳のチェック間隔を普段より短くする。もう一つはインターホンや廊下の足音への吠えで、集合住宅では吠えのしつけが実質必須になる。
体の大きさ自体はマンションでも問題にならず、鍵になるのは部屋の広さより飼い主が毎日確保できる時間である。