ダックスフント
アナグマの巣穴に単独で入るために作られた猟犬で、頑固でよく吠えます。この犬種を飼うことの半分は腰の管理で、ソファと階段、そして体重が一生の管理対象になります。
- 体重
- 4–9 kg
- 寿命
- 12–16 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
ダックスフントという名前は、ドイツ語でアナグマを意味するダックスと、犬を意味するフントを合わせたものです。名前のとおり土の中の巣穴に入ってアナグマと対峙するために作られた犬で、短く外向きの脚と長い胴は狭い穴を進むための形です。飼い主の見えない暗い穴の中で自分で判断しなければならなかったため、この犬種は独立心が強く頑固です。
呼び戻しがなかなか効かないのは指示が理解できないからではなく、いま追っているもののほうが大事だと判断しているからです。体のわりに声が大きくよく吠えるのも、地中から地上の人に自分の位置を知らせる必要があったことに由来します。
運動と遊び
運動量そのものは多くなく、一日二回30分ほどの散歩で足ります。ただし何をさせるかが他の犬種以上に重要です。地面のにおいをたどる散歩や、室内でのノーズワークのように鼻を使う活動は本能に合っていて、短時間で満足します。
逆に階段の上り下り、ソファやベッドから飛び降りる動作、二足で長く立つ姿勢、フローリングで急に方向転換するボール遊びは背骨に負担をかけるので、日常から減らしてください。抱き上げるときは前脚の下だけを持たず、胸とお尻を同時に支えます。
被毛と日常のお手入れ
手入れは三種類の被毛のどれかによって変わります。スムースは週一回のブラッシングで十分でトリミングも不要です。ロングは耳の後ろや胸、脚の飾り毛が絡むため週二、三回のブラッシングと部分的なカットが要ります。
ワイヤーは死毛を抜くプラッキングか定期的なトリミングが必要です。いずれも一年を通してある程度抜け、春と秋に増えます。垂れ耳で通気が悪いので週に一度は耳の中を確認し、お腹が地面に近いぶん散歩のあとは腹と足を拭く習慣をつけると安心です。
迎える前に確認すること
初めて飼う人が必ず知っておくべきなのが椎間板ヘルニアです。ダックスフントは軟骨が早い時期から変性する体型に作られているため、椎間板が飛び出して脊髄を圧迫することが多く、重いと後ろ足が麻痺します。この危険を完全になくすことはできませんが、大きく減らすことはできます。
太らせないことが最も効果的で、次が段差の上り下りを日常から取り除くことです。急に段差の前で止まる、抱き上げると鳴く、背中を丸めて歩くといった変化があれば様子見にせず当日中に受診してください。ほかに、よく吠えること、トイレの完成に時間がかかること、掘る習性があることも先に知っておくほうが楽です。
住環境と世話の計画
日本の住まいでは二つの落とし穴があります。ひとつはソファとベッドです。家族のそばに上がるのは自然な行動ですが、この犬種にとっては毎日の着地の衝撃がそのまま危険因子になります。
ドッグステップやスロープを置き、飛び降りない習慣を最初から作ってください。もうひとつはフローリングです。後ろ足が滑ると腰に力が入るので、犬が走る動線にはマットを敷きます。
そこに、おやつで体重が増えやすい食生活が重なると危険は倍になります。肋骨が手で触れる状態を目安に体重を管理してください。マンションでは広さは問題になりませんが声は壁を越えるので、子犬のうちからインターホンや廊下の音に慣らしておきましょう。
夏はお腹が地面に近く照り返しをまともに受けるため、散歩は早朝と夜に回します。