狆

日本の上流社会で室内犬として洗練されてきた小型犬です。猫のように静かで手入れも比較的簡単ですが、短めのマズルゆえ暑さに弱く、心臓と目の管理が欠かせません。

狆 · 参考イラスト
参考イラスト
体重
2–5 kg
寿命
10–12 年

体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。

犬種の背景と特徴

狆は大陸から渡ってきた小型犬が日本の公家や武家の室内で長く飼われるなかで整えられた犬種で、猟や番の歴史を持ちません。部屋の中で人のそばにいることが唯一の役目でした。その経歴が性質にそのまま表れていて、騒がしく出迎えるより静かに寄ってきて座り、高い場所に上がって外を眺め、前足で顔を洗う仕草を見せます。

猫に例えられるのはそのためです。無駄吠えは少なく、来客には慎重ですが攻撃的ではありません。日本原産の犬種でありながら飼育頭数は多くなく、繁殖に携わる人も限られています。

運動と遊び

運動量は多くありません。1日15〜25分の散歩を2回、あるいは室内の短い遊びとノーズワークで代えても構いません。ただしマズルが短めなので暑さには弱く、パグやペキニーズほど極端ではないものの、夏の日中の散歩は避けてください。

湿度の高い時期は短い距離でも呼吸が上がるため、早朝と日没後に移し、室内は冷房を効かせてください。荒い呼吸や舌の色の変化が出たらすぐ涼しい場所へ移動させます。

被毛と日常のお手入れ

被毛はアンダーコートのほとんどないシルキーなシングルコートに近く、手入れは想像より簡単です。週2〜3回のブラッシングで維持でき、定期的なトリミングは必須ではありません。換毛期には抜け毛が増え、耳の後ろ、後ろ足の飾り毛、お尻まわりが絡みやすいので、その部分を重点的に見てください。

顔が平らなぶん、目のまわりは毎日拭く習慣が必要です。

健康面で確認すること

健康面でまず気をつけたいのは心臓です。加齢とともに僧帽弁閉鎖不全症が出やすいため、定期健診で心雑音を確認しておきましょう。目が大きく前に出ているので角膜潰瘍や外傷も多く、目を細めるようなら当日中に受診してください。

膝蓋骨脱臼も多く、子犬のうちは体が小さいため低血糖にも注意が必要です。麻酔を伴う処置では短頭種であることを必ず事前に伝えてください。

住環境と世話の計画

日本の集合住宅にはよく合う犬種です。静かで体も小さく、近隣トラブルが起きにくい一方、フローリングは膝に負担になるので動線にマットを敷いてください。夏の冷房は必須で、窓を開けただけの留守番は避けましょう。

頭数が少ないため、迎えるまでに時間がかかる点も見込んでおくと安心です。

犬種の比較

出典

  1. FCI — CHIN (206) (JAPANESE CHIN)

    犬種名・原産地・外見・分類の標準資料。複数のサイズや毛の種類が含まれる場合は該当する区分を確認してください。

    犬種名・資料URLの確認:

文書更新:

出典と監修状況について

この情報は一般的な参考であり、獣医師の診療に代わるものではありません。愛犬が何かを飲み込んだ場合は、すぐに獣医師に連絡してください。