殺鼠剤(ネズミ駆除剤)
危険殺鼠剤は成分が四系統に分かれ、症状も時間経過も別物です。色や形では成分を判別できません。パッケージをそのまま持って、すぐに動物病院へ連絡してください。
この食品ガイドは現在、獣医師の監修を受けていません。出典を整理した一般情報であり、個々の犬への給餌や緊急時の判断には使用しないでください。
与える前に確認しましょう
おやつとして与えないでください
体重別の推奨量がない危険な項目です。食べた場合は量・時刻・製品情報を確認して動物病院に連絡し、自分の判断で吐かせないでください。
注意したい症状と健康上の問題
目で分かる症状と、診察・検査で確認する問題が含まれます。この一覧だけで原因や安全性を判断することはできません。
- 元気がなく、ぐったりする
- 脱力
- 食欲不振
- 血液凝固の異常
- 呼吸困難
- 歯ぐきなどの粘膜が白っぽくなる
- 震え
- けいれん発作
- ふらつき・運動失調
- 嘔吐
- 尿量が増える
- 水を多く飲む
- 血中の窒素老廃物の増加
- 脱水
- 倒れる
この食品について詳しく
殺鼠剤の事故でまず知っておくべきことは、「殺鼠剤」が一つの物質ではないという点です。Pet Poison Helpline は、長時間作用型の抗凝固薬、コレカルシフェロール、ブロメタリン、リン化物の四系統を挙げ、餌の色や形だけでは有効成分を確実に判別できず、ラベルの確認が必要だと明記しています。パッケージを持参すること自体が治療の一部です。
長時間作用型の抗凝固薬(ブロディファコウム、ブロマジオロン、ジフェチアロン、ジフェナコウム、ジファシノンなど)は、ビタミンKエポキシド還元酵素を阻害し、凝固因子 II・VII・IX・X が作られなくなります。Merck 獣医マニュアルによれば、凝固時間の延長は摂取後2~5日、目に見える出血は3~7日後に現れます。当日元気なのは当たり前だということです。症状は食欲不振、元気消失、脱力、鼻出血、胸腔内出血による呼吸困難、蒼白な歯ぐき、吐血、黒色便です。解毒薬としてビタミンK1があり、犬では2.5mg/kg を12時間ごと、または5mg/kg を24時間ごとに28日間投与します。元気になったからと自己判断でやめてはいけません。
ブロメタリンは性質が異なります。中枢神経のミトコンドリアで酸化的リン酸化を脱共役させ、脳浮腫を起こします。Merck は犬の LD50 を 2.38~4.7mg/kg(平均約3.54mg/kg)とし、その最低値の10分の1を中毒量とみなします。平均 LD50 以上ではけいれん型が4~36時間以内に、それ未満では麻痺型が1~5日で現れます。解毒薬はなく、症状が数週間残ることもあります。
コレカルシフェロール(ビタミンD3)はカルシウムとリンのバランスを崩します。Merck は 0.1mg/kg でも症状が出得るとし、0.5mg/kg を超えると軟部組織の石灰化が起こるとしています。変化は12~48時間で始まり、脱力、食欲不振、嘔吐、多飲多尿、脱水として現れ、腎臓が石灰化して腎障害に進みます。数週間の血液検査による追跡が必要です。
残った餌、パッケージ、箱をそのまま持って動物病院に電話し、向かってください。食べた時刻とおおよその量、犬の体重も伝えます。家庭で無理に吐かせないでください。症状がまだ出ていないのは遅いのではなく、最も治療に適した時期だということです。
よくある質問
- 1日たちましたが元気です。大丈夫でしょうか
- 抗凝固薬系ならそれが普通です。凝固時間が延びるのは2~5日、出血が見えるのは3~7日後です。今が治療を始めるべき時期ですので、パッケージを持って受診してください。
- 青い粒でした。成分はわかりますか
- 色や形ではわかりません。抗凝固薬もブロメタリンもコレカルシフェロールも青や緑の製品があります。ラベルの有効成分の表示が必要ですので、袋か写真を病院に持参してください。
- ビタミンKを数日飲ませて良くなりました。やめてよいですか
- やめないでください。長時間作用型の抗凝固薬ではビタミンK1を28日間続け、その後に凝固時間を再検査します。途中でやめるとそこから出血が始まることがあります。