イングリッシュ・コッカー・スパニエル
藪の中の鳥を追い出す英国原産のスパニエル。日本で人気のアメリカン・コッカーとは別犬種で、マズルが長く被毛は控えめです。トリミングと耳のケアは生涯続きます。
- 体重
- 12–15 kg
- 寿命
- 12–14 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、英国で茂みに潜むヤマシギを追い出す仕事をしてきた猟犬です。コッカーという名前もこの鳥の英名に由来します。日本でよく知られているアメリカン・コッカー・スパニエルとは別の犬種で、こちらのほうが体がやや大きくマズルが長く、被毛の量も控えめです。
猟場で動き続けてきた気質は今も残っていて、常に鼻を使い、働いている間じゅう尾を振り続けます。
運動と遊び
運動は1日1時間から1時間半を2回に分ければ十分です。集合住宅でも無理のない範囲ですが、時間より内容が効きます。嗅覚を使えないコッカーは距離を歩いても満たされません。
散歩中に匂いを嗅ぐ時間をしっかり取り、室内でおやつを探させる遊びを10分入れるだけで夕方の落ち着きが変わります。
被毛と日常のお手入れ
手入れの負担はこの系統では重いほうです。中程度の長さの被毛に加え、耳・脚・下腹の飾り毛が伸びて絡まります。週3回以上のブラッシングと、6〜8週ごとのトリミング(1回おおよそ8,000〜12,000円)を最初から固定費として見込んでください。
耳の飾り毛はフードや床に触れて汚れやすいので、口の狭い深めの食器に替えるか、食事のときだけ耳をまとめると管理が楽になります。
迎える前に確認すること
初心者が見落とすのはやはり耳です。長く厚い耳が外耳道の通気を塞ぎ、外耳炎を繰り返しやすく、慢性化すると再発が止まりません。週1回の確認と、水遊びや入浴後の乾燥を習慣にしてください。
ほかに進行性網膜萎縮症、家族性腎症、股関節形成不全が知られています。また太りやすく、食べ物を要求するのが上手な犬種でもあるので、フードは目分量ではなく計量してください。増えた体重はそのまま関節と被毛の管理負担になります。
住環境と世話の計画
日本の住環境では体格も運動量も現実的な範囲に収まります。注意したいのはフローリングの滑りと梅雨の湿度で、犬がよく通る動線にはマットを敷き、湿度の高い時期は耳と指の間の蒸れを重点的に見てください。この時期は外耳炎と趾間の皮膚炎が同時に来ることがよくあります。