ボルピーノ・イタリアーノ
イタリアの農家や町の家庭で番犬として異変を知らせてきた小型スピッツです。よく吠える犬種なので集合住宅では吠えの管理が要点になり、ダブルコートのため換毛期の抜け毛も相当な量になります。
- 体重
- 4–5 kg
- 寿命
- 14–16 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
ボルピーノ・イタリアーノは、イタリアで長く農家の庭や町の家を見張り、異変を吠えて知らせてきた小型のスピッツです。ボルピーノは小さな狐という意味で、とがったマズル、立ち耳、背に巻いた尾がその印象をつくっています。侵入者と戦う犬ではなく、まず知らせる犬だったという点が今の気質をよく説明します。
20世紀半ばに頭数が激減し、地方に残っていたわずかな犬から復元された経緯があり、今もイタリア国外ではほとんど見かけません。日本国内で迎えるのは容易ではないと考えてください。
運動と遊び
運動量は中程度です。1日30〜40分の散歩を分けて行い、室内で短いトレーニングやノーズワークを加えれば十分です。持久力を求められる犬種ではありませんが、退屈には弱く、やることのないボルピーノは窓の外に向かって吠える犬になります。
この習慣は定着すると直しにくくなります。
被毛と日常のお手入れ
被毛は下毛と上毛の分かれたダブルコートで、体から少し立ち上がるように生えます。普段は週2回のブラッシングで維持できますが、春と秋の換毛期には下毛が塊で抜け、2〜3週間は毎日とかす必要があります。トリミングは不要で、夏に短く刈るのはおすすめできません。
ダブルコートは寒さだけでなく熱と紫外線も遮る層であり、一度刈ると毛質が戻らないことがあります。暑さ対策は刈ることではなく、下毛をしっかり取り除いて通気をつくることです。
迎える前に確認すること
初めて飼う人が見落とすのは吠えです。音と動きに反応するよう選ばれてきた犬種なので、吠えるたびに構うと行動が強化されます。子犬のうちからインターホンや廊下の音に慣らし、吠えやんだ瞬間にほめる形で方向づけてください。
健康面では水晶体脱臼をはじめとする眼疾患と膝蓋骨脱臼が知られており、両親犬の眼科検査の記録を確認しておくと安心です。
住環境と世話の計画
日本の住環境では、集合住宅での吠えと夏の湿度が二つの課題です。梅雨から夏は下毛が乾きにくく皮膚トラブルにつながるため、シャンプー後は根元まで乾かし、日中の散歩は避けてください。サイズ自体はマンションでも無理のない範囲です。