グレート・デーン
名前とは違いドイツで作られたイノシシ猟用の超大型犬。性格は穏やかで室内では静かですが、胃拡張胃捻転のリスクが犬種の中でも最も高い部類で、緊急時の備えが欠かせません。
- 体重
- 50–80 kg
- 寿命
- 7–10 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
グレート・デーンは名前からデンマークの犬と誤解されがちですが、実際にはドイツで整えられた犬種で、もとはイノシシ猟で獲物を押さえる役割を担っていました。その後、貴族の屋敷を守る犬、そして伴侶犬として気質が整えられ、いまのように人に穏やかで寄り添う犬になりました。体は非常に大きいのに気質は繊細で柔らかく、力ずくの訓練より、はっきりした合図とほめる方法によく反応します。
自分の大きさを分かっていないかのように人に寄りかかり、ソファに乗ろうとするのもこの犬種らしい特徴です。
運動と遊び
運動量は意外にも中程度です。成犬なら1日2回、30〜45分ずつの散歩で足り、安全な場所での短い駆け足を足せば十分です。ただし成長期はまったく別の話になります。
2歳ごろまで骨が伸び続けるため、階段の反復、飛び降り、長距離のジョギングはそのまま関節への負担になります。フードも重要で、高カロリー・高カルシウムのフードで急激に大きくすると成長期の骨疾患のリスクが上がります。大型犬用の子犬フードを使い、やや細めに育ててください。
被毛と日常のお手入れ
被毛は短くトリミング不要ですが、体表面積が広いので抜ける総量は少なくありません。週1回ラバーブラシで十分です。体重がかかるぶん、爪は短く保ちましょう。
健康面で確認すること
健康面の最重要項目は胃拡張胃捻転です。グレート・デーンは発症リスクが最も高い犬種のひとつで、避妊去勢の際に予防的な胃固定術を行うか獣医師と相談する飼い主が少なくありません。お腹が張る、吐こうとして何も出ない、落ち着かずうろつくといった様子はすぐ受診すべきサインです。
ほかに拡張型心筋症、頸部脊椎症(ウォブラー症候群)、骨肉腫、股関節形成不全が知られ、寿命は7〜10年と短めです。
住環境と世話の計画
日本では、まず大型犬可の物件を確保できるかが前提になります。室内では一日の大半を寝て過ごすので生活音は少ないのですが、問題は物理的な条件です。滑るフローリングは70kgの体重をそのまま関節に載せるため動線にマットを敷き、エレベーターや共用部で他の住人とすれ違う場面を管理し、この大きさを乗せられる車と診てもらえる病院を先に確保してください。
夏はマズルが長いぶんモロサス系よりましですが、体が大きく熱がこもると下がりにくいので日中の散歩は避け、冬は被毛が薄いため服が必要です。