にんにく
危険にんにくは重量あたり玉ねぎの3~5倍強い毒性を持ち、同じくハインツ小体性溶血性貧血を起こします。「ノミよけににんにく」という民間療法は危険です。
この食品ガイドは現在、獣医師の監修を受けていません。出典を整理した一般情報であり、個々の犬への給餌や緊急時の判断には使用しないでください。
与える前に確認しましょう
おやつとして与えないでください
体重別の推奨量がない危険な項目です。食べた場合は量・時刻・製品情報を確認して動物病院に連絡し、自分の判断で吐かせないでください。
注意したい症状と健康上の問題
目で分かる症状と、診察・検査で確認する問題が含まれます。この一覧だけで原因や安全性を判断することはできません。
- 嘔吐
- 下痢
- よだれ
- 腹痛
- 歯ぐきなどの粘膜が白っぽくなる
- 脱力
- ヘモグロビン尿
- 黄疸
この食品について詳しく
にんにくはネギ属(Allium)の植物で、中毒の仕組みは玉ねぎとまったく同じです。有機硫黄化合物が赤血球のヘモグロビンを酸化させてハインツ小体をつくり、その赤血球が壊れて溶血性貧血になります。違いは強さで、Merck獣医マニュアルはにんにくが重量あたり玉ねぎの3~5倍強いと明記しています。同じグラム数ならにんにくの方が危険だということです。
犬でにんにく単独の投与量データは多くないため、玉ねぎの臨床症状量15~30g/kgを3~5で割ったおよそ3~10g/kgが目安として使われます。10kgの犬なら生にんにく30~50g、平均的な大きさで8~12片ほどが文献上の中毒域にあたります。ガーリックパウダーや乾燥にんにくは水分が抜けている分さらに濃縮されているため、同じ重量でも高く見積もる必要があります。日本の家庭では餃子の具、焼肉のタレ、ガーリックライス、チューブのおろしにんにく、にんにく醤油などが現実的な曝露源です。
このページで一番伝えたいのは民間療法の訂正です。「にんにくを少しずつ与えるとノミがつかない」という説には根拠がなく、むしろ危険です。少量を毎日繰り返し与えたことで貧血を起こした報告があり、これは「天然のノミ対策」をうたうにんにく入りサプリメントにも当てはまります。ノミ・マダニ対策は獣医師が処方する予防薬で行ってください。
症状は、嘔吐・下痢・よだれ・腹痛が数時間以内に出ることがあり、歯ぐきの蒼白、ふらつき、黄疸、頻脈、赤褐色の尿、虚脱といった貧血症状は3~5日後に現れます。
食べた形(生・おろし・パウダー・タレ)、量、時刻を控えて、すぐに動物病院へ連絡してください。家庭で無理に吐かせず、24時間後と72時間後の血液検査(CBC)で貧血の進行を確認してもらいましょう。
よくある質問
- にんにくを1片食べました。すぐ病院ですか?
- 10kgの犬で文献上の中毒域は生にんにく30~50g(8~12片)なので、1片で直ちに溶血が起きる可能性は高くありません。ただし安全という意味ではなく、体が小さいほど危険です。体重と量を伝えて動物病院の判断を仰いでください。
- ノミよけににんにくを少量ずつ与えても大丈夫ですか?
- やめてください。ノミよけの効果に根拠はなく、少量の反復投与で貧血を起こした報告があります。ノミ・マダニの予防は、動物病院で処方される正規の外部寄生虫予防薬を使ってください。
- チューブのおろしにんにくを少しなめてしまいました。
- おろしにんにくやガーリックパウダーは水分が少なく濃縮されているため、同じ重量の生にんにくより危険です。量と時刻を記録して動物病院に相談し、3~5日間は歯ぐきの色と尿の色を観察してください。