かき(牡蠣)
注意かきは大量の海水をこして食べる二枚貝で、栄養と一緒に細菌や貝毒も体に集めます。生がきは犬に与えないでください。与えられるのは、しっかり加熱して殻を完全に外した身をごく少量、たまに、だけです。
この食品ガイドは現在、獣医師の監修を受けていません。出典を整理した一般情報であり、個々の犬への給餌や緊急時の判断には使用しないでください。
与える前に確認しましょう
あげる前に注意点を確認
調理・成分・量によってリスクが異なる項目です。まず下の注意事項を確認し、体重だけで安全な量を計算しません。
注意したい症状と健康上の問題
目で分かる症状と、診察・検査で確認する問題が含まれます。この一覧だけで原因や安全性を判断することはできません。
- 嘔吐
- 下痢
- 発熱
- 元気がなく、ぐったりする
- 過剰なよだれ
- ふらつき・運動失調
- 脱力
- 呼吸困難
- 腸閉塞
この食品について詳しく
かきは一日に数十リットルの海水をこして食べる二枚貝です。その性質が栄養価を生むと同時に、海水の中にあったものをそのまま体に集めさせます。犬にとっての判断基準は「かきが毒かどうか」ではなく「そのかきが何を集めたか」です。
第一に生食です。かきはノロウイルスや腸炎ビブリオが濃縮される代表的な食品で、冬場の食中毒の原因として毎年報告されます。犬も例外ではなく、嘔吐、下痢、発熱、元気消失につながります。米国ケネルクラブも、殻付きの魚介類は必ずしっかり加熱してから与えるよう案内しています。生がき、かきの酢の物、生食用の切り身は犬に与える食品ではありません。
第二に貝毒です。かきを含む二枚貝は、有毒プランクトンが増える時期にサキシトキシンを体内に蓄えます。Merck獣医マニュアルはサキシトキシンを、二枚貝の摂取で起こる麻痺性貝毒の原因物質として挙げています。加熱しても分解されません。症状は消化器ではなく神経に出ます。よだれ、後ろ足の脱力、ふらつき、重い場合は呼吸が浅くなります。磯で自分で採ったかきや、貝毒による出荷規制が出ている海域のものは避けてください。
第三に殻です。かきの殻はガラスのように鋭く割れます。口の中を切り、食道に刺さり、飲み込んでも消化されずに詰まります。殻付きのまま犬の届くところに置かないでください。
第四に調理と量です。かきフライ、かき鍋、土手鍋、カキのオイル漬けには、塩分に加えてにんにく、ねぎ、味噌、小麦粉、揚げ油が入ります。ねぎ類は犬に有毒なので、鍋からかきだけを取り分ける方法は安全ではありません。またかきは亜鉛と銅がきわめて多い食品で、日常的に与えるのには向きません。
まとめると、しっかり加熱し、殻を完全に外した無塩のかきの身を、ごく少量、たまに、が許容範囲です。おやつは全体で一日の必要エネルギーの10%以内に収めてください。生がきを食べてしまった場合、食後に嘔吐を繰り返す場合、よだれ・ふらつき・呼吸の異常がある場合は、すぐにかかりつけの動物病院か夜間救急動物病院へ連絡してください。家庭で無理に吐かせないでください。
よくある質問
- 生がきをひと粒食べてしまいました
- ひと粒なら消化器症状で済むことが多いですが、かきはノロウイルスや腸炎ビブリオが濃縮される食品なので油断はできません。嘔吐や下痢が続く、発熱する、元気がない場合は動物病院へ。ふらつきや強いよだれがあればすぐに連絡してください。
- かきフライを一つ食べました
- 衣と揚げ油の脂質、塩分に加え、下味ににんにくが使われていることがあります。脂質は膵炎の引き金になり得ます。量と時刻を控え、嘔吐を繰り返す、背中を丸めて動かない、食欲がないといった様子があれば動物病院に連絡してください。
- 亜鉛が豊富なのでサプリ代わりになりますか
- なりません。かきは亜鉛と銅が非常に多く、総合栄養食を食べている犬に日常的に足す食材としては不向きです。加熱した無塩の身をたまに少量、おやつ全体で一日の必要エネルギーの10%以内にとどめてください。