パン生地(イースト生地)

危険

焼く前のパン生地は胃の中で膨らみ続け、二酸化炭素で胃を拡張させ(胃拡張捻転のリスク)、同時にエタノールを生成して急性アルコール中毒を起こす。安全量はなく、焼き上がったパンは対象外。

この食品ガイドは現在、獣医師の監修を受けていません。出典を整理した一般情報であり、個々の犬への給餌や緊急時の判断には使用しないでください。

パン生地(イースト生地) · 参考イラスト
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与える前に確認しましょう

おやつとして与えないでください

体重別の推奨量がない危険な項目です。食べた場合は量・時刻・製品情報を確認して動物病院に連絡し、自分の判断で吐かせないでください。

注意したい症状と健康上の問題

目で分かる症状と、診察・検査で確認する問題が含まれます。この一覧だけで原因や安全性を判断することはできません。

  • 吐こうとしても何も出ない
  • お腹の膨らみ
  • 腹痛
  • 元気や反応が乏しくなる
  • 周囲や方向が分からなくなる
  • ふらつき・運動失調
  • 低体温
  • けいれん発作

この食品について詳しく

焼く前のイースト生地は、二つの機序で同時に犬を傷つける。犬の胃は温かく酸素が少ないため、酵母にとって理想的な発酵環境になる。飲み込まれた生地は胃の中で膨らみ続け、二酸化炭素によって胃を機械的に拡張させる。胸の深い大型犬では胃拡張捻転(GDV)に至る危険がある。同時に酵母が糖をエタノールに変え、そのアルコールが全身に吸収される。Merck獣医マニュアルは、死因は胃の拡張そのものよりエタノールの代謝影響であることが多いと明記している。つまり腹部の張りが目立たなくても安心はできない。安全量という概念は存在せず、発酵中の生地をまとまった量飲み込んだ時点で受診の対象になる。胃の小さい小型犬ほど危険度は高い。症状は通常1時間以内に出るが、数時間遅れて始まることもある。何も出ないのに繰り返す空えずき、腹部の膨満と痛み、元気消失、見当識障害、酔ったようなふらつき、低体温、重症例ではけいれんや昏睡が見られる。日本の家庭ではホームベーカリーの一次発酵や、室温で膨らませているピザ生地が犬の鼻の高さに置かれていることが多く、これが典型的な事故経路である。症状が出るのを待たず、すぐにかかりつけの動物病院か夜間の救急動物病院へ連絡すること。家庭で吐かせてはいけない。膨らんだ生地の塊は自然には出てこず、どう取り出すかは獣医師が判断する領域である。なお焼き上がったパンにはこの危険はなく、問題になるのは発酵中の生の生地だけである。

よくある質問

焼いた食パンでも同じ危険がありますか?
ありません。焼成で酵母は死滅しアルコールも飛ぶため、胃の拡張やエタノール中毒は起こりません。ただしレーズン入りや玉ねぎ入り、塩分の多いパンは別の危険があるので、それぞれ個別に確認してください。
少ししか食べていません。様子見でよいですか?
いけません。生地は飲み込んだ後も胃の中で膨らみ続けるため、実際に食べた量より多くなります。安全とされる閾値もありません。特に小型犬は危険なので、症状がなくても今すぐ動物病院へ連絡してください。
お腹が張って空えずきを繰り返しています。
空えずきと腹部膨満は胃拡張捻転を疑う救急サインです。水も食べ物も与えず、家庭で吐かせようとせず、パン生地を食べたことを電話で伝えたうえで、すぐに救急動物病院へ向かってください。

出典

  1. Merck Veterinary Manual

文書更新:

出典と監修状況について

この情報は一般的な参考であり、獣医師の診療に代わるものではありません。愛犬が何かを飲み込んだ場合は、すぐに獣医師に連絡してください。