アイリッシュ・ウォーター・スパニエル
アイルランドの湿原で水鳥を回収してきた、スパニエルの中で最も背の高い犬種です。カールしたシングルコートで抜け毛はほぼありませんが定期的なカットが要り、運動量も遊び好きな性格も相当です。
- 体重
- 20–31 kg
- 寿命
- 12–13 年
体重と寿命は犬種ガイドの参考範囲です。性別・系統・個体によって異なり、愛犬の適正体重や寿命を予測するものではありません。性格や世話の負担は、本文と実際の犬の生活歴を合わせて確認してください。
犬種の背景と特徴
アイリッシュ・ウォーター・スパニエルは、アイルランドの湿原や河口で水鳥を回収してきた猟犬で、スパニエル系のなかで最も背が高い犬種です。現在の血統は19世紀半ばにダブリンのジャスティン・マッカーシーが残した犬たちに大きく遡るとされています。姿は一度見たら忘れません。
頭の上に緩い巻き毛が帽子のように乗り、体は細かいリング状のカールで覆われている一方、尾だけはほとんど毛がなく滑らかに細くなっています。
運動と遊び
運動量の多い犬種です。1日1時間半ほどを見込み、水泳、回収遊び、匂いを使った課題を混ぜて体と頭の両方を使わせてください。頭は良いのですが、同じ動作を繰り返させるとすぐに退屈して自分なりに崩したり、よそ見を始めたりします。
この犬種を知る人が道化と呼ぶのはそのためです。訓練は短く、内容を変え続けるほうが通ります。見知らぬ人にはやや距離を置く傾向があるので、子犬期の社会化は意識して行ってください。
被毛と日常のお手入れ
被毛はアンダーコートのないカールしたシングルコートで、抜け毛は非常に少ないのが特徴です。そのかわり伸び続けて絡まります。週2〜3回、粗めのコームを皮膚まで通して確認し、6〜8週ごとにカットで長さを整えてください。
とくに頭上の巻き毛と耳が固まりやすい部分です。水に入る機会が多い犬なので、泳いだあとに耳を乾かすことが外耳炎予防の要になります。
健康面で確認すること
健康面では股関節形成不全、甲状腺機能低下症、白内障や進行性網膜萎縮症、そして慢性の外耳炎が挙げられます。麻酔や一部の薬剤に敏感な反応を示した報告もあるため、手術や投薬の前には犬種名を獣医師に伝えておくと安全です。
住環境と世話の計画
日本では毛が飛ばない点が室内飼育に有利です。ただし20〜30キロの犬が1日1時間半の運動を求めること、そして夏の湿度がカールした被毛と相性が悪いことは計算に入れてください。夏は短めにカットして通気を確保し、水遊びの後は根元まで乾かします。
滑るフローリングは関節に負担がかかるので、よく通る動線にマットを敷いておきましょう。