生の鶏肉
注意生の鶏肉の危険は毒性ではなく細菌です。サルモネラやリステリアの汚染があり、犬は症状がないまま菌を排出して同居する人にうつすことがあります。生の骨による窒息・閉塞・歯の破折のリスクも残ります。
この食品ガイドは現在、獣医師の監修を受けていません。出典を整理した一般情報であり、個々の犬への給餌や緊急時の判断には使用しないでください。
与える前に確認しましょう
あげる前に注意点を確認
調理・成分・量によってリスクが異なる項目です。まず下の注意事項を確認し、体重だけで安全な量を計算しません。
注意したい症状と健康上の問題
目で分かる症状と、診察・検査で確認する問題が含まれます。この一覧だけで原因や安全性を判断することはできません。
- 下痢
- 血の混じった下痢
- 嘔吐
- 発熱
- 元気がなく、ぐったりする
- 食欲不振
- 脱水
- サルモネラ感染症
- 消化管閉塞
- 歯の破折
この食品について詳しく
生の鶏肉で問題になるのは化学的な毒性ではなく細菌です。米国食品医薬品局(FDA)が2010~2012年にペットフード1,000検体以上を調べた結果、生食タイプ196検体のうち15検体からサルモネラ、32検体からリステリア・モノサイトゲネスが検出されました。同じ調査でドライフードやジャーキーからはほとんど、あるいはまったく検出されていません。米国ケネルクラブ(AKC)も、サルモネラや細菌感染のリスクから多くの情報源が生の鶏肉を勧めていないと案内しています。
Merck獣医マニュアルは、生肉食の給与が伴侶動物のサルモネラ症の臨床症状および糞便中への菌排出と関連づけられてきたと説明しています。臨床的に問題となる犬では急性の下痢と敗血症がみられ、とくに子犬や他の疾患で衰弱した成犬で起こります。さらに重要なのはその後です。多くの犬は無症状のキャリアとなって菌を出し続け、Merckは犬猫による菌の排出が同じ家庭で暮らす人の発症と関連づけられていると明記しています。乳幼児、妊婦、高齢者、治療中で免疫が落ちている家族がいる家庭では、この一点で判断が決まります。
骨のリスクも残ります。生の骨は加熱した骨ほど鋭く裂けないだけで、危険がなくなるわけではありません。丸のみすれば食道や腸に詰まり、強くかんで歯が欠けることもあります。Merckは骨のようにゆっくりしか消化されない物が犬の消化管閉塞の原因になるとし、36~48時間で通過しなければ摘出が必要としています。なお、冷凍しても細菌は死にません。
健康な成犬が生の胸肉を一切れ拾い食いした程度なら、多くは大きな問題なく経過します。48時間ほど便の状態、食欲、元気を観察し、血便、発熱、繰り返す嘔吐、明らかな元気消失があれば動物病院に連絡してください。骨が含まれていた場合や、子犬・シニア・免疫が落ちている犬の場合は、症状を待たずに先に電話してください。家庭で無理に吐かせてはいけません。人の側は20秒以上手を洗い、食器や調理台を消毒し、生肉を食べた直後の犬に顔をなめさせないでください。
よくある質問
- 生の鶏むね肉を拾い食いしてしまいました
- 健康な成犬なら多くは無症状で経過します。48時間ほど便・食欲・元気を観察し、血便、発熱、繰り返す嘔吐、強い元気消失があれば動物病院に連絡してください。子犬・シニア・免疫が落ちている犬は、症状を待たずに先に相談するほうが安全です。
- 生食(ローフード)のほうが自然で健康によいのでは
- VCAは、生食のリスクはよく報告されている一方で利点を支持する強い根拠は乏しいと整理しています。主な懸念は病原体汚染と栄養バランスで、多くの生食メニューで必須栄養素の不足が確認されています。行う場合は獣医栄養の専門家と相談してください。
- 冷凍すれば菌は死にますか
- 死にません。冷凍は菌を殺す処理ではなく増殖を止める処理で、解凍すればまた増えます。食肉衛生で示される冷凍条件は豚肉の旋毛虫の幼虫を対象としたもので、サルモネラやリステリアには当てはまりません。