ソルビトール
注意ソルビトールは獣医療で実際に下剤として使われる物質です。犬が多く食べればそのとおり水様便と脱水が起こり、ソルビトール入りの無糖製品にはキシリトールも一緒に入っていることが多くあります。
この食品ガイドは現在、獣医師の監修を受けていません。出典を整理した一般情報であり、個々の犬への給餌や緊急時の判断には使用しないでください。
与える前に確認しましょう
あげる前に注意点を確認
調理・成分・量によってリスクが異なる項目です。まず下の注意事項を確認し、体重だけで安全な量を計算しません。
注意したい症状と健康上の問題
目で分かる症状と、診察・検査で確認する問題が含まれます。この一覧だけで原因や安全性を判断することはできません。
- 下痢
- 軟便
- 腹痛
- 嘔吐
- おなら・ガスの増加
- 脱水
- 元気がなく、ぐったりする
この食品について詳しく
ソルビトールは、無糖ガムやあめ、歯みがき剤、シロップ状の人用医薬品、ダイエット食品に広く使われている糖アルコールです。これが犬の腸で何をするかを推測する必要はありません。獣医療がすでにその目的で使っているからです。
Merck獣医マニュアルの中毒治療の原則には、ソルビトールは浸透圧性の下剤として活性炭に加えられ、消化管の通過時間を短くして活性炭に吸着した毒物をより早く排出させるために用いられる、と記されています。つまり腸に水を引き込んで排便を起こすことが、ソルビトール本来の役割です。ソルビトール入りのものを多く食べた犬は、実質的に下剤を一回分飲んだのと同じ状態になります。
出てくる症状は予測できます。数時間以内に水様便が始まり、腹痛、腸の音、ガス、ときに嘔吐が続きます。問題は下痢そのものよりも、その後ろにある脱水です。体重3kgの小型犬や子犬、体力の落ちたシニア犬では、水様便が数回続くだけで循環が揺らぎます。歯ぐきが乾いてねばつく、目がくぼんで見える、起き上がらないといった様子があれば、すでに輸液が必要な段階です。Merckは活性炭の投与自体が高ナトリウム血症の危険を伴い、反復投与でその危険が高まると注意していますが、これは浸透圧性の下痢がどのような水分移動を起こすかを示しています。
そして、それ以上に重要な点が残っています。ソルビトール入りの製品、とくに無糖ガムやタブレットには、キシリトールも一緒に入っていることが非常に多いのです。Merckによれば、キシリトールは体重1kgあたりおよそ100mgを超えると低血糖を、500mgを超えると重い肝不全を起こし得て、低血糖の症状は30分以内に出ることも12〜18時間まで遅れることもあります。FDAも無糖・低糖表示の製品でキシリトールを確認するよう案内しています。「ソルビトールだから大丈夫」という判断は、成分表を一行読み残した結果であることが少なくありません。
すべきことはこうです。包装を手元に持ってきて成分表を最後まで読んでください。キシリトールがあれば、症状がなくてもすぐ動物病院へ連絡し、包装ごと持参します。なくても、食べた量が多い場合や小型犬の場合は電話で確認してください。水はいつでも飲めるようにしたうえで、水様便を繰り返す、歯ぐきが乾く、ぐったりするといった様子があればすぐ受診してください。人用の下痢止めを自己判断で与えないでください。家庭で無理に吐かせないでください。
よくある質問
- 無糖ガムを食べました。表示にはソルビトールとあります
- 成分表を最後まで読んでください。無糖ガムにはソルビトールとキシリトールが併記されていることが多くあります。キシリトールが一行でもあれば症状がなくてもすぐ連絡を。なくてもガム自体が閉塞の原因になるので、食べた個数を動物病院に伝えてください。
- 下痢だけなので下痢止めを飲ませてよいですか
- 人用の下痢止めを自己判断で与えないでください。ソルビトールによる浸透圧性の下痢は原因が排出されれば収まりますが、その間の脱水が問題です。水をいつでも飲めるようにして、水様便が続いたりぐったりしたりすれば輸液の要否を動物病院で判断してもらってください。
- ソルビトール入りの飲み薬をなめてしまいました
- 薬の場合、ソルビトールよりも薬効成分そのものとキシリトールの有無がはるかに重要です。ボトルと薬の名前、なめたおおよその量、犬の体重を控えて、今すぐ動物病院に電話してください。