くるみ
注意くるみの実そのものに犬を中毒させる成分はありませんが、脂肪が非常に多く膵炎の原因になり、丸のみで詰まることもあります。最大の危険はカビで、カビた殻や実は震え・発作を起こす救急事態です。
この食品ガイドは現在、獣医師の監修を受けていません。出典を整理した一般情報であり、個々の犬への給餌や緊急時の判断には使用しないでください。
与える前に確認しましょう
あげる前に注意点を確認
調理・成分・量によってリスクが異なる項目です。まず下の注意事項を確認し、体重だけで安全な量を計算しません。
注意したい症状と健康上の問題
目で分かる症状と、診察・検査で確認する問題が含まれます。この一覧だけで原因や安全性を判断することはできません。
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 震え
- ふらつき・運動失調
- 刺激に対して過敏になる
- 眼振
- けいれん発作
この食品について詳しく
くるみ(ペルシャぐるみ・英国ぐるみ)は「毒のあるナッツ」ではなく「条件の悪いナッツ」です。実そのものに犬を化学的に中毒させる成分はなく、新鮮な実について「何gから危険」という中毒量も設定されていません。問題は三つのリスクが重なる点にあります。
一つめは脂肪です。くるみは身近なナッツの中でもとくに高脂肪で、小型犬が数粒食べると嘔吐・下痢・腹痛が起こり、24〜72時間後に膵炎へ発展することがあります。食欲がなくなり、背中を丸めて前肢を伸ばす「お祈りのポーズ」をとり、嘔吐を繰り返すのが膵炎の典型的な姿です。二つめは大きさで、殻ごとや半割を丸のみすると食道や腸に詰まることがあります。何度もえずくのに何も出てこない場合は閉塞を疑ってください。
三つめが本当の危険、カビです。くるみはペニシリウム属のカビが生えやすく、このカビはペニトレムA・ロックフォルチンCといった振戦性マイコトキシン(震えを起こす毒素)を作ります。長く保存した実、殻から出して時間が経った実、そして庭や公園の木の下に落ちて雨に濡れた実は、見た目がきれいでも毒素を含んでいることがあります。くるみゆべしやくるみ餅など和菓子に使われる砕いたくるみも、開封後に湿気を吸えば同じ問題が起こります。症状は摂取後30分〜3時間で始まり、全身の震え、ふらつき、音や接触に過敏に反応する知覚過敏、眼振、けいれん発作として現れます。
震えや発作が出たら様子見はせず、すぐに動物病院へ連絡してください。夜間は救急動物病院の連絡先を先に調べておくと安心です。家庭で無理に吐かせてはいけません。けいれんしている犬に何かを飲ませようとすると誤嚥します。治療は鎮静と筋弛緩薬、必要に応じて脂肪乳剤の静脈投与で、症状が24〜72時間続くこともあります。予防は単純で、保存が長い実・殻から出して時間が経った実・木の下で拾った実は絶対に与えないことです。
よくある質問
- くるみを1粒食べてしまいました。病院に行くべきですか
- 新鮮で殻を割ったばかりの1粒なら、中型犬以上では大きな問題にならないことがほとんどです。ただし小型犬、殻ごと飲み込んだ場合、古い実やカビが疑われる場合は別です。12時間ほど嘔吐・下痢・食欲を観察し、異常があれば受診してください。
- 散歩中に木の下のくるみを拾い食いしました
- もっとも危険なパターンです。地面で湿気を吸った実や殻にはペニシリウムが繁殖し、ペニトレムAを含んでいることがあります。30分〜3時間で震え・ふらつき・発作が出ることがあるため、症状を待たずに連絡してください。
- くるみ入りのお菓子やパンは大丈夫ですか
- おすすめしません。もともと高脂肪のナッツに砂糖とバターが加わり膵炎のリスクが上がります。チョコレート入りは別の中毒、シュガーレス製品はキシリトールの危険が加わるため、いずれも与えないでください。